20世紀スタジオ

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20世紀スタジオ
以前の社名 20世紀フォックス(1935年 - 2020年)
企業形態 子会社
事業分野 映画配給事業
テレビ映画事業
設立 1935年5月31日
創業者 ウィリアム・フォックス
ダリル・F・ザナック
ジョセフ・M・シェンク
本社 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス市
センチュリー・シティ フォックス・プラザ
事業地域 世界の旗 世界
所有者 自社保有 (1935年 - 1985年)
ニューズ・コーポレーション (1985年 - 2013年)
21世紀フォックス (2013年 - 2019年)
ウォルト・ディズニー・スタジオウォルト・ディズニー・カンパニー) (2019年 - )
従業員数 2,300人 (2018)
親会社 ウォルト・ディズニー・カンパニー
部門 20世紀フォックステレビジョン
20世紀フォックス・アニメーション
ゼロ・デイ・フォックス
フォックス・ミュージック
子会社 フォックススタジオ・オーストラリア
フォックス2000ピクチャーズ
20世紀フォックス・インターナショナル
ブルースカイ・スタジオ
フォックス21 テレビジョン・スタジオ
ウェブサイト Fox Movies.com
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20世紀スタジオ: 20th Century Studios)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス市を拠点とする映画会社映画スタジオ2019年より、ウォルト・ディズニー・カンパニーウォルト・ディズニー・スタジオ)の傘下となっている。旧社名は20世紀フォックス映画: Twentieth Century Fox Film Corporation)。

沿革[編集]

1934年12月28日フォックス・フィルム英語版1915年ウィリアム・フォックスにより設立)と20世紀映画1933年ダリル・F・ザナックにより設立)が合併し、20世紀フォックス映画として設立される。戦前はシャーリー・テンプル主演作やジョン・フォード監督、戦後はマリリン・モンロー映画により知られる。

1940年代から1950年代にかけては『イヴの総て』『わが谷は緑なりき』『紳士協定』といったドラマ・社会派作品を製作した。

1950年代以降は、ロジャース&ハマースタインブロードウェイミュージカルの映画化に取り組み、世界的に有名な『王様と私』『サウンド・オブ・ミュージック』を制作。他にも舞台の演出をそのまま映画に取り込んだ『南太平洋』や『オクラホマ!』などがある。

1953年には、ワイドスクリーンのひとつ「シネマスコープ」を開発。これは当時普及してきたテレビに対抗するもので、大画面で楽しむという映画の醍醐味をあらためて認識させるものとなり、同年の史劇『聖衣』がその第一作となった。以来ハリウッド映画をはじめとする大作映画はほとんどシネマスコープで撮影されている。

しかし、巨額な製作費をつぎ込んで1962年に製作した『クレオパトラ』は興行的に大失敗に終わり、スタジオは倒産の危機に陥る。そこへ20世紀映画の創始者だった、ダリル・F・ザナックが経営陣に戻り、1965年に公開され空前の大ヒットとなりアカデミー作品賞を受賞した『サウンド・オブ・ミュージック』、1968年に第1作が公開され以降シリーズ化された『猿の惑星』が大成功をおさめ、スタジオの経営は徐々に軌道に戻った。以来SF作品とシリーズ作品が好調。1977年からの『スター・ウォーズ』シリーズは同社の代表作の一角を担う。その他『エイリアン』シリーズ、『ダイ・ハード』シリーズ、『ホーム・アローン』シリーズといった人気シリーズを制作公開してゆく。1984年には、元ビートルズのポール・マッカートニーが企画・脚本・音楽・主演を担当した「ヤア!ブロードストリート」が封切られたものの、興行的には大失敗に終わった。

1994年マーベルより『ファンタスティック・フォー』と『X-MEN』の映画化権を購入。実写映画のシリーズを展開した。

1997年には『タイタニック』をパラマウント映画と共同製作し、アカデミー賞の11部門を受賞した。

2000年代には第3世代光ディスク(当時の「次世代DVD」)規格争いにおいて、ソニー・ピクチャーズや現親会社のディズニーと並んでBlu-ray Discのみを強力に支持していた。

2009年、『アバター』を公開。劇場映画に本格的な3D映像を取り入れたことが大きな話題を呼び、世界中でヒットを記録。同作と『タイタニック』で、世界歴代興行成績の1位と2位を長らく保持した(2019年に『アベンジャーズ/エンドゲーム』が首位を更新)。

21世紀になって以降も社名は変更されていなかった[注 1]が、2013年4月、親会社のニューズ・コーポレーションエンターテインメント部門を独立させ、新会社「21世紀フォックス」を設立することを発表[1][2]、同年6月末には分社化を完了して20世紀フォックスは21世紀フォックスの傘下となった[3]

ウォルト・ディズニー・カンパニーによる買収[編集]

2017年12月14日ウォルト・ディズニー・カンパニーは21世紀フォックス傘下の20世紀フォックスや、テレビ製作部門である20世紀フォックステレビジョンおよびフォックス21テレビジョン・スタジオ、ケーブル放送事業のFXおよびナショナルジオグラフィックなどを買収すると発表した[4][5][6](詳細は「21世紀フォックス#ウォルト・ディズニー社による買収」を参照)。2019年3月20日、買収は正式に完了し[7]、最大4000人がリストラされることが決定している[8]

この買収により、20世紀フォックスはウォルト・ディズニー・スタジオの子会社に組み込まれ、ウォルト・ディズニー・モーション・ピクチャーズ・グループを構成する一社となった。映画会社としての機能やブランドが消失した訳ではないが、フォックスが製作・配給・取得する映画の知的財産権は、買収以前の作品も含め事実上“ディズニーの所有物”となる。よって、今後は資本的にディズニー社と無関係な映画も、20世紀フォックスが配給を担えば、ウォルト・ディズニー・スタジオから宣伝される。

また、『ファンタスティック・フォー』と『X-MEN』に関しては、マーベル・スタジオマーベル・エンターテインメント)が製作を引き継ぐと発表された[9]

フォックスからスタジオへ[編集]

2020年1月17日、同年2月21日米公開の『野性の呼び声』以降、20世紀スタジオ(20th Century Studios)へと社名変更することが発表された。これは、21世紀フォックスの買収後に誕生したFOXコーポレーションとの混同を避けたいという、ディズニー社の意向によるものと報じられた[10]。オープニングロゴの表記も“FOX”をカットするが、アニメーションやファンファーレは受け継がれる。アメリカのバラエティー誌は「The mouse has officially killed the fox(ネズミがキツネを公式に殺した)」と発言した[11]。また、CNNは「名前の変更は、ハリウッドにおける一つの時代の終わりを告げるものだ」と評価した上で、惜しむ声も聞かれた[12]

主な映画[編集]

20世紀フォックスの興行収入ベスト25(全世界)
順位 タイトル 公開年 興行収入
1 アバター 2009 $2,789,679,794
2 タイタニック 1997 $2,187,463,944
3 スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス 1999 $1,027,044,677
4 ボヘミアン・ラプソディ 2018 $903,655,259
5 アイス・エイジ3/ティラノのおとしもの 2009 $886,686,817
6 アイス・エイジ4/パイレーツ大冒険 2012 $877,244,782
7 スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐 2005 $848,754,768
8 インデペンデンス・デイ 1996 $817,400,891
9 デッドプール2 2018 $785,046,920
10 デッドプール 2016 $783,112,979
11 スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望 1977 $775,398,007
12 X-MEN: フューチャー&パスト 2014 $747,862,775
13 猿の惑星: 新世紀 2014 $710,644,566
14 アイス・エイジ2 2006 $660,940,780
15 スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃 2002 $649,398,328
16 オデッセイ 2015 $630,161,890
17 ヒックとドラゴン2 2014 $621,537,519
18 LOGAN/ローガン 2017 $616,225,934
19 ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 2012 $609,016,565
20 クルードさんちのはじめての冒険 2013 $587,204,668
21 ナイト ミュージアム 2006 $574,480,841
22 スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲 1980 $547,969,004
23 デイ・アフター・トゥモロー 2004 $544,272,402
24 X-MEN: アポカリプス 2016 $543,934,787
25 レヴェナント: 蘇えりし者 2015 $532,950,503

ファンファーレ[編集]

20世紀フォックスの映画といえば、「20世紀フォックス」のロゴと共に冒頭で流れる、スネアドラムの軽快な刻みから始まる華やかなファンファーレが有名である。この曲は、1935年当時、同社の音楽部長だったアルフレッド・ニューマン(1901年 - 1970年)により作曲された、わずか9小節という短い曲(1953年のシネマスコープ導入以前はもっと短く、書き足された後のヴァージョンは"Cinemascope Extension"と呼ばれる)で、もともとはニュース映画の冒頭に流す事が主目的だった。ニュース映画の時代ではなくなったものの、映画の本編が始まる前の臨場感を高めるメロディとして、今なお同社の映画には欠かせぬ存在となっており、他の映画会社には見られない、インパクトあるスポットとして広く知られている(「ハード・プレイ」や「ロッキー・ホラー・ショー」、「ボヘミアン・ラプソディ」等では音楽にアレンジが加わっている)。後述の「0」の修正に合わせた再録音が1981年に行われている。これとは別にジョン・ウィリアムズが指揮した『帝国の逆襲』のヴァージョンは、同シリーズの『シスの復讐』まで一貫して使われた。

1994年のロゴCG化に伴い、プロデューサーのケヴィン・バーンズが、ブルース・ブロートンにこの曲のリメイクを依頼した。作曲者の息子であるデヴィッド・ニューマンがスコアの改作を手掛け、1997年から使われている。

20世紀フォックスが音楽著作権をワーナー・ミュージック・グループに売却した中にこの曲も入っており、一時期はこの曲が映画に使われる度にワーナー傘下の音楽出版社(ワーナー・チャペル)[13]に使用料を支払うという事態となっていた(現在は20世紀フォックスが買い戻している)[2]。また、一時期このファンファーレが流れず、オープニングロゴが無音のまま映し出されることもあった。

日本においても、古くは横山ノック・青芝フック・横山パンチらで結成された漫画トリオが、このファンファーレをモチーフにした「パンパカパーン~パンパンパンパンパカパーンー今週のハイライトー」というギャグを展開していた他、現在では野球場(特に西武ドーム)で試合開始の合図に流したり、演奏会の際、本演奏の前にトップでこのファンファーレを演奏する等、多岐に使用される様になった。

オープニングロゴ[編集]

  • 20th CENTURY STUDIOS」の文字を立体的に象ったロゴで、20世紀ピクチャーズ時代からデザインはほぼ変わっていない。1994年以前はサーチライト部分のみが動く平面アニメーションだった。1953年からシネマスコープ作品を中心に「0」が右に傾いたものが使われていたが、1979年にリニューアルされ、「0」は傾かなくなった。これ以降、ワイドスクリーン用のロゴを使わずに、ビスタ用を横に引き伸ばしたものや、ロゴを拡大して使用することもあった。
  • 1994年にプロデューサーのケヴィン・バーンズによって、全面的にリニューアルされ、上方から視点が回り込む3次元コンピュータグラフィックスアニメーションとなった(この時CGを制作した会社はパラマウントユニバーサルのCGロゴも担当している。)。ロゴの周りにはフォックス本社の場所に近いロサンゼルスの景色、ハリウッドサインも映っている。2009年にブルースカイ・スタジオにより、新たに作りなおされた。なお、2010年度公開作品では創業75周年を記念して、フォックスロゴの上部に 「CELEBRATING 75 YEARS」と描かれている。また、ニューズ・コーポレーション傘下時代は「A NEWS CORPORATION COMPANY」と下に表示されていた。
  • 作品によっては遊び心を加えた仕掛けを組み込むことがある[14]。以下にその例を幾つか紹介する。
    • スター・ウォーズ』プリクエル・トリロジー(エピソード1〜3)ではオリジナル・トリロジー(エピソード4〜6)との統一のため回りこむシーンではなく平面アニメーションである。また後半はルーカスフィルムのロゴが表示される(オリジナル・トリロジーの公開当時は緑の文字の表示であったが、プリクエル・トリロジーとオリジナル・トリロジーの特別篇編集時にはロゴに統一されている)。
    • 『何という行き方!』では、ロゴがピンク一色になる。
    • キャノンボール』では、ファンファーレが中断。赤いスポーツカーがロゴを登っていくが、追ってきた来たパトカーは見事にすべてのサーチライトに激突してしまう。
    • シザーハンズ』では、クリスマスの公開に合わせ、ロゴに雪が降っている。
    • ハード・プレイ』では、ファンファーレが大胆にファンク調にアレンジされている。
    • X-メン』シリーズ(一部除く)のオープニングロゴでは『FOX』の『X』の部分だけが暗転時にうっすらと残る。また、『X-MEN: フューチャー&パスト』『X-MEN: アポカリプス』では、ファンファーレの最後がX-MENのテーマ曲に変わる。
    • ムーラン・ルージュ』では、オーケストラがファンファーレを演奏するシーンとなっている。
    • I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』では、ロゴの手前でシュローダーが、おもちゃのピアノでファンファーレを演奏している。
  • 2020年の社名変更に伴い、ロゴは 20th CENTURY FOX から、 20th CENTURY STUDIOS に変更された。アニメーションとファンファーレは継続される[15]。20世紀フォックスのロゴが見られるのは、『フォードvsフェラーリ』が最後となる[16]

日本法人[編集]

ディズニー社による買収前は、映画の配給や製作を行う20世紀フォックス映画の日本支社と、DVDなどの発売を担当する「20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン株式会社」(20thFOX HEJ)を展開していた。なお、形式上はハンガリー法人の子会社扱いとなっている。2010年前後はローカルプロダクションの流れにのって『群青 愛が沈んだ海の色』『サイドウェイズ』『パラダイス・キス』『はやぶさ/HAYABUSA』『カラスの親指』などの邦画を製作した(『群青』は配給のみ担当、『パラダイス・キス』はワーナー・ブラザース映画が配給を担当)。2018年には日本のテレビアニメ『バキ』の販売などを手掛ける[17]

なお日本法人は20世紀フォックス以外に、メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)やユナイテッド・アーティスツ(UA)作品についても日本における配給権を持っている[注 2]

2019年に本国の20世紀スタジオがディズニー社に買収されて以降は、映画配給をウォルト・ディズニー・ジャパンが担当している[18]。ソフト販売は20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパンが引き続き行う。

関連項目[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 声優の肝付兼太が主宰する「劇団21世紀FOX」は同社のパロディであり、肝付は21世紀になった時に20世紀FOXが改名して、そのために劇団に多額のお金が入るのではないかと目論んでいたようである(Webラジオより)。またイギリスの歌手、サマンサ・フォックスも『21st Century Fox』というタイトルのアルバムを発表している。
  2. ^ 2000年ユナイテッド・インターナショナル・ピクチャーズ(UIP)から権利を承継・踏襲。一部作品はソニー・ピクチャーズ エンタテインメント (日本)が配給・ソフト販売を行っているものもある(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー#現在も参照)。

出典[編集]

  1. ^ 新会社「21世紀フォックス」が誕生!「20世紀フォックス」は存続(シネマトゥデイ 2013年4月17日)
  2. ^ 米ニューズ、TV・映画部門名「21世紀フォックス」に(日経新聞 2013年4月17日)
  3. ^ ニューズ・コーポレーション分社化が完了、21世紀フォックスが誕生(映画.com 2013年7月3日)
  4. ^ ディズニー、21世紀フォックス事業買収を発表(映画.com 2017年12月15日)
  5. ^ ディズニー、フォックスの映画・TV事業などを524億ドルで買収へ(ロイター通信 2017年12月15日)
  6. ^ 米ディズニーのフォックス事業買収 競争環境の変化映す(BBCニュース 2017年12月15日)
  7. ^ ディズニーによる21世紀フォックスの買収が完了(IGN Japan 2019年3月20日)
  8. ^ [1]
  9. ^ 「X-MEN」シリーズはマーベル・スタジオが製作 ディズニーCEOが明言”. 映画.com. 2019年8月24日閲覧。
  10. ^ 映画界からフォックスの名前が消滅へ…買収したディズニーが決定”. シネマトゥデイ. 2020年1月18日閲覧。
  11. ^ 20世紀フォックスから「フォックス」消す ディズニー:朝日新聞デジタル” (日本語). 朝日新聞デジタル. 2020年1月20日閲覧。
  12. ^ 映画配給の20世紀フォックス、ディズニーが「20世紀スタジオ」に社名変更” (日本語). CNN.co.jp. 2020年1月26日閲覧。
  13. ^ ただし、買収の時点ですでにWMGはワーナー・ブラザース映画との資本関係は切れている
  14. ^ 20世紀フォックス トリビア:ロゴで遊んじゃった変わり種オープニング(20世紀フォックス創立75周年キャンペーンサイト > HISTORY)
  15. ^ 20世紀フォックスから「フォックス」消滅へ ─ 米ディズニーの意向で” (日本語). THE RIVER (2020年1月18日). 2020年2月15日閲覧。
  16. ^ さらばFOXファンファーレ!アカデミー賞4部門ノミネートの『フォードvsフェラーリ』で見納めに - 映画 Movie Walker” (日本語). Movie Walker. 2020年2月15日閲覧。
  17. ^ バキ | 20th Century Fox JP” (日本語). 20th Century Fox Japan. 2019年12月26日閲覧。
  18. ^ 映画|ディズニー公式”. ディズニー公式. 2019年12月26日閲覧。

外部リンク[編集]